◇ 北海道民族学会 平成18年度(2006)第2回研究会 ◇
■開催日時・会場
日時: 2006年12月10日(日)13:30~15:30
会場: 北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟(通称:W棟)W309教室
(札幌市北区北10条西7丁目、地下鉄南北線北12条駅下車・徒歩10分)
■研究会プログラム
高泉拓(北海道大学大学院)
「ある発砲事件に見るアメリカ・『銃文化』―フリーズ事件に見る銃暴力のあり方」
1992年に起きた日本人留学生射殺事件(フリーズ事件)をもとにルイジアナ州・バトンルージュ、ひいてはアメリカ・銃文化の諸相を描き出す。より具体的には、事件を引き起こした因果関係の連鎖からバトンルージュの銃文化、銃による暴力のあり方を描写する。公使者が感じた恐怖、銃が存在したこと、加害者と被害者の遭遇、発砲という4つの側面に分けて、その要因から当該地域の当時の様相へと迫るものである。
十川大輝・渡辺佳之・澤見一枝(札幌国際大学大学院地域社会研究科)
「札幌市の霊園調査を通した墓所文化の現在」
戦後、札幌では市町村合併や道路工事などを理由として自治体主導の集合的な「霊園」が設置された。現在は僅かに残る旧設墓地以外、市営の「公営霊園」、社団法人等が運営の「都市型公園墓地」に分類されている。市営が設置当時の維持管理を継続している一方、その他の霊園では送迎サービスやお参り代行などの工夫を行ったり、誰でもが参加可能な盂蘭盆会を催すなど、従来の墓地が持っていた意味づけは大きく変化しつつある。札幌市の霊園のあり方を通し、都市における墓所の現在について報告する。
松岡悦子(旭川医科大学)
「出産・育児の文化と睡眠」
近年、産後の睡眠が不規則になることとマタニティーブルーズや産後うつ病との関係がいわれるようになっている。だが、そんな症状がまったく認識されていない文化もある。そのような文化では母子はどのように眠っているのだろうか。