日頃より、北海道民族学会の活動にご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。2024年度第2回研究会を下記の日時・会場・プログラムで行います。多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。←終了しました。
■開催日時:2024年11月9日(土)16:00〜 エクスカーション
18:00〜 懇親会
11月10日(日)9:30〜13:00 研究会
■主催:北海道民族学会
■会場:しらおい創造空間 蔵 〒059-0906 北海道白老郡白老町本町1丁目7-5 Tel.0144-85-3101
https://shiraoi-kura.com/index.html
【プログラム】
[11月9日(土)]
□エクスカーション(16:00〜16:30)
国立アイヌ民族博物館 館長ギャラリートーク
※ウポポイにて入場料(大人1,200円)をお支払いの上、博物館2階展示場入口付近にお集まりください。
[11月10日(日)]
□研究会(9:30-13:00)
■開会あいさつ 北海道民族学会 平田昌弘会長
■特別講演(9:35〜10:30)
「白老地域に伝わるルウンペの伝承とその変遷について」
講師:八幡巴絵さん(国立アイヌ民族博物館)
■研究発表(10:30〜)
(1)シン ウォンジさん(国立アイヌ民族博物館)(10:30-10:55)
「近世史料にみる北海道の低緯度オーロラ」
歴史的オーロラの研究は、近年、歴史学と宇宙科学の協働による文理融合研究として展開され、その成果を蓄積しつつある。近世においては、明和7年に北海道を含む日本各地で観測されたオーロラが代表的である。北海道はその地理的位置から、過去にも低緯度オーロラの出現および観測が多く期待される。本発表では、北海道に関する近世史料において、オーロラと思われる記録を紹介し、それに対する当時の人々の認識について考察する。
(2)大江克己さん、竹内隼人さん、八幡巴絵さん(国立アイヌ民族博物館)(10:55-11:20)
「アイヌ民族資料の形状比較・形状差観察へのX線CTの応用」
宝刀やマキリの鞘などで見られるように、アイヌ民族資料の中には近似した形状の資料がある。より具体的で視覚的に資料形状の比較や差が把握できる新規観察法として、X線CTを応用した偏差解析(資料のデータを積層し、比較や差を観察する方法)を検証した。検証の結果、偏差解析は比較する資料間の形状差を色で視覚的に観察でき、数量で詳細差を捉える解析が可能と判明した。形態分類、規格や模倣等の検討など、資料に関する幅広い観察へ応用可能な結果を得た。
(3)一色 紗矢香さん(小樽市総合博物館/学芸員)(11:20-11:45)
「現代の手作り漬物に見る食のコミュニケーション—自己表現と生きがい化を中心に—」
現代における漬物を介したコミュニケーションおよび自己表現を明らかにすることを目的とし、後志管内およびオホーツク管内において、小樽市総合博物館所蔵の古写真を適宜用いながら半構造化インタビューを行った。漬物作りが義務や年中行事から趣味へと変化したことで生きがい化が進み、漬物それ自体も冷蔵食品として定義が捉えなおされつつある。一方で、生産者と消費者という両義的な立場での相互コミュニケーションと自己表現が現在も変わらず行われ、また共食の場の創出にも繋がっていた。
(4)岡田 勇樹さん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(11:45-12:10)
「〈育て合う〉多文化教育—札幌大学ウレ?パクラブのエスノグラフィー」
2010年、札幌大学ウレシパクラブはアイヌ文化を学ぶことを通じ、その名にある通り「ウレシパ(育て合う)」する団体として設立された。「多文化共生コミュニティーのモデルを作り出す」ということを目標に、今年度で設立15年を迎える。その15年の活動を通じて、現代日本におけるアイヌ民族に関する「多文化教育」について考察する。
(5)坂本渚月さん(北海学園大学人文学部日本文化学科)(12:10-12:35)
「コロナ禍前後の「川下八幡神社例大祭」の比較」
川下八幡神社例大祭は、石狩市浜益区川下地区で行われる祭礼行事である。1862年に庄内地方からの祭神遷宮があり、例祭日が8月15日と定められて今日に至っている。数種の郷土芸能が全長500mを超える隊列を構成し、石狩管内でも屈指の規模を誇る祭礼である。2023年には新型コロナ感染症による中断を経て2年ぶりの再開となった。祭礼を維持し続けたいとの地元の声は根強いが、阻害する要因も少なくない。コロナ禍前後の祭礼の変化を詳細に検討する。
(6)北原モコットゥナシさん(北海道大学アイヌ・先住民研究センター)(12:35-13:00)
「樺太アイヌの英雄詞曲ハウキのテキスト—資料概要と特徴について」
アイヌの英雄詞曲については、日高西部と胆振を中心に研究が蓄積され、90年代には日高東部や釧路の資料の整理が進み、主要なモチーフや成立史について、新たな観点から議論がなされた。
樺太の英雄詞曲については、金田一京助と知里真志保による2篇のみが知られ、樺太の英雄詞曲の傾向を探るために、更なる資料の増加と分析が望まれる。本発表では、金田一京助の筆録ノートに含まれる英雄詞曲10数篇の概要と特色を紹介する。
※上記の時刻は目安です。
発表時間は20分(発表20分、質疑5分)とし、進行状況に応じて適宜休憩を入れることとします。
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〒093-0042 網走市字潮見309-1
北海道立北方民族博物館 気付
北海道民族学会事務局
中田 篤
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学会HP: http://hes.official.jp/index.php
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