■開催日時・会場
日時: 2008年12月7日(日)14:00-16:10
会場: 北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟(通称:W棟)309教室
(札幌市北区北10条西7丁目、地下鉄南北線北12条駅下車・徒歩10分)
■プログラム:
(1)14:00-14:40
佐々木俊介さん・平野佑昴さん(札幌国際大学大学院地域社会研究科 修士課程)
「日本海北部鰊漁の復活の取り組みと文化的な背景について」
日本海北部の漁場に回帰した鰊に関して、その契機となった施策的取組みに関して、道庁や関連施設、団体における調査結果を報告する。また鰊漁に関するかつての文化的背景に言及しながら、鰊の回帰を受けて、あらたに生起した社会・文化的な動きに関しても考察する。
(2)14:45-15:25
遠藤真貴さん(北海道大学大学院文学研究科 修士課程)
「アイヌの「履物」に関する文献調査―『アイヌ民俗文化財調査報告書』を中心に」
アイヌの「履物」に関する過去の研究成果によると、アイヌが様々な素材の履物を自製し、状況に応じて利用していたことは明らかである。しかし、時代差や地域差、周辺社会の衣文化の影響は捨象されがちである。本報告は、アイヌの「履物」に関連する聞き取り資料を元に、本格的な和人の入植が始まる明治以降、北海道アイヌの衣生活における「履物」の位置付けはどのようなものであったかを考察する。
(3)15:30-16:10
高橋靖以さん(北海道大学大学院文学研究科 専門研究員)
「十勝本別地方におけるアイヌ口頭文芸-特に散文説話について-」
本発表では音声記録と文献資料に基づき、十勝本別地方の散文説話について語りの形式や主な内容等の分析をおこなう。その結果、語りの形式が必ずしも一定しないこと、一部の物語に英雄叙事詩との関連がみられることを指摘する。