このたび、当学会会員の中村和之さん(函館高専)が、日本文化財科学会の第12回論文賞を受賞されました。
この論文賞は、2017年度発行の『考古学と自然科学』第73~75号に投稿された論文を対象に、学会表彰選考委員が選考したものとのことです。

受賞の対象となった論文は、第75号に中村さんと小田寛貴さん(名古屋大学宇宙地球環境研究所)の共著で発表された「加速器質量分析法による蝦夷錦の放射性炭素年代測定―「北東アジアのシルクロード」の起源を求めて―」です。

中村さんご本人によれば、本論文は「14世紀のモンゴル帝国時代に遡る可能性がある蝦夷錦の存在を指摘し、北東アジアのシルクロードの始まりを300年遡らせたもの」とのことです。

当学会会員の研究成果が評価されたということで、学会としても大変喜ばしいニュースだと思います。

おめでとうございます!

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〒093-0042 網走市字潮見309-1
北海道立北方民族博物館 気付
北海道民族学会事務局
中田 篤
E-mail: このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。 [mailto:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。]
学会HP:http://hes.official.jp/index.php
[http://hes.official.jp/index.php]
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■開催日時:2018年6月17日(日) 15:30~16:30

■会 場:人文・社会科学総合教育研究棟(W棟) W309号室

■総 会2017年度決算報告、2018年度予算案、その他

 

議事録

 

1.2017年度決算および事業報告、ならびに2018年度予算案について、事務局からの報告があり、原案通りに了承された。

2.2017年度学会賞は該当者がないことが報告された。


3.本年度第2回研究会は、11月24日、北海道博物館にて開催する。

4.学会誌の投稿・編集スケジュールについて、これまでより1ヶ月前倒しし、10月末日エントリー〆切、11月末日原稿〆切としたいとの提案があり、了承された。

5.北海道民族学会の新しいHPの紹介があった。

さきほど、テストメールをお送りしましたが、どうやら無事にwebサイトへの投稿がメーリングリストへ流れるようになったようです。

どうぞ、よろしくご活用のほどをお願いします。

投稿の仕方やメーリングリストの使い方に関しては、出来るだけ早くwebサイト上でメンバーのみが確認できるようにします。

お急ぎの方は、西村までご連絡ください。個別に対応します。

なお、西村は7/9~7/27、8/20~9/30まで不在ですので、この期間はご容赦のほどを…。

以下には、簡単な流れを示しておきます。

1.hes.official.jp にアクセス

2.メニュー左下のID、パスワードを記入してログイン

3.メニュー左下に現れる「登録者用道具箱」の「情報投稿」をクリック

4.入力画面が出てくるのでそこに適切に記入
  入力画面の上部にある、「コンテンツ」「公開」「言語」「メタデータ」の
  「公開」タブをクリックして、カテゴリーを適切に選択しなければなりません。
  イベントなどの情報を流す場合は「情報」カテゴリー
  事務局などからのお知らせの場合は「お知らせ」カテゴリー

5.記事の最後に、投稿者名、連絡先を記入すること。

注意事項

上記の投稿フォームを使った投稿は、メーリングリストアドレスこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。への投稿と違い、その内容がそのままwebサイトに残り、一般公開されます。webサイトに残す必要のない連絡事項などの投稿は、メーリングリストメンバーに登録の上、メーリングリストアドレスこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。に登録した自身のメールアドレスから投稿してください。

:投稿者 西村幹也 このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

 

2018年度 第1回研究会  → 終了しました

■開催日時:2018年6月17日(日)
■会場:北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟(W棟) W309号室(札幌市北区北10条西7丁目)

■研究発表(13:30~16:30)
(1)孫嘉寧さん(関西学院大学大学院社会学研究科博士後期課程)
「桃太郎昔話の地域的展開と伝承の語り直し―岡山吉備津を中心に―」(タイトル変更)
 鳴釜神事の由来が語られる桃太郎昔話の一モデルという岡山吉備津地域の温羅伝説の文献記録及び現在の神事を紹介し、鬼・温羅は製鉄技術を持つ渡来統治者で、桃太郎・吉備津彦は天皇によって派遣されたとされる温羅伝説の解釈には渡来集団と在地集団と中央政権など重層な対立関係やねじれが見られることを指摘する。「もの」を介した語りに注目して、ローカル歴史が不断に語り直され、今日の観光地化という文脈と関連して地域アイデンティティを再構築する過程を考察する。

(2)佐崎愛さん(東北大学大学院文学研究科博士後期課程)
「日本ハリストス正教会の死者をめぐる実践―中新田地区における「木製十字架」を事例として―」
 日本ハリストス正教会では、1861年にロシアから日本に受容される中で、日本の供養文化と神による記憶を願う「死者の記憶」概念(正教会の教義概念)が交錯することで、日本独自の実践を生み出してきた。本研究では、それらの実践の中でも特に宮城県加美郡にある中新田ハリストス正教会で現在も実施されている、位牌代わりの「木製十字架」を事例とし、いかにこの新しい実践がなされているのかについて検討したい。

(3)インガ・ボレイコさん(北海道大学大学院文学研究科博士後期課程)
「集合的記憶に関する文化人類学的研究―二風谷におけるニール・G・マンローをめぐる記憶の事例を通して―」
 人は自ら経験したことのない出来事に対して記憶を持つことができるだろうか。今回、集合的記憶という概念を用い、このような可能性を検討する。具体的に、1942年まで北海道の二風谷に暮らしていたニール・G・マンローをめぐる記憶に着目する。医者や研究者として活躍していたマンローは二風谷の多くのアイヌと親密な関係を保っていた。現在でも、彼を偲ぶイベントやそれぞれの人の語りを通して想起され続けられている。その記憶を中心に取り上げ、マンローをめぐる集合的記憶の現在における役割について論じる。

(4)福島令佳さん(北海道大学大学院文学研究科博士後期課程)
「就労継続支援の現場におけるケアの実践に関する福祉人類学的研究―農福連携自然栽培パーティの取り組み事例―」
 農業分野の深刻な人手不足の解消と福祉分野の“自立”を促進する就労継続支援という政策動向は農福連携事業という形で相互のニーズを満たすことを目的として展開している。この事業において近年、異彩を放つのが、農福連携自然栽培パーティの取り組みである。そこにみられるのは、自然栽培ならではの栽培植物との向き合い方や障がいのある利用者に合わせた“農作業”の創造である。今回の調査結果から、その営みの中に“農作業”という言葉では表現しきれない“ケア”ともいうべき栽培植物と利用者の交流があることが分析された。本報告では、この事例を通じて、”自然栽培“を行う就労継続支援の現場におけるケアの実践の記述からその可能性を論じる。

□懇親会(17:30~)
■会場:総合博物館N127室

■開催日時:2017年10月14日(土)~10月15日(日)
■会 場:釧路市立博物館  講堂
(〒085-0822 北海道釧路市春湖台1-7 電話:0154-41-5809)
【1日目 2017年10月14日(土)(13:30~17:00)】

■開会式 (13:30~13:40)
北海道民族学会会長からの挨拶 博物館からのご挨拶 
  戸田恭司 さん(釧路市立博物館・学芸主幹)

■特別講演 (13:40~14:40)
講師:石川 朗 さん(釧路市埋蔵文化財調査センター・埋蔵文化財主幹)
演題:「釧路のチャシ」 〈休憩〉(14:40~14:50)

■研究発表 (14:50~16:55)

(1) 周 菲菲 (南京航空航天大学)
「人とモノの日本的な関係性にみる一側面―「道具供養」についての考察を中心に―」
 長い間使い続けてきた道具がその役割を終えた時は、愛惜と感謝の念を込めて供養すべきだとする日本独自の考えから、針 供養、庖丁供養、櫛供養、帯供養など道具に対する供養が古くより行われきた。また近年に電子ペット玩具や携帯電話なども供養の対象物と なっており、サブカルチャーにおいて道具霊を取り扱うものが多くなっている。こうした慣れ親しんだ道具への供養は、日本における人とモノ の関係性の一側面を物語っている。「道具供養」という儀礼は、極めて即物的な基層民俗慣習であり、その根源には、人間が自分の手によって 作り出した道具の世界、つまり「第二の自然」への宗教的心情が潜在すると思われる。小論は、「道具供養」儀礼の成立及び変容にまつわる社 会的・宗教的背景を分析した上で、関連する中国の民俗との比較を行う。その上において、現在まで継続してきた日本的な道具観と人とモノの 関係性の特徴について改めて着眼し、道具供養の起源と機能の解明を試みた。
(2) 林美枝子 (日本医療大学)、永田志津子 (札幌大谷大学)
「地域資源を文脈とした看取り介護の影響に関する研究」
 現在、国の政策的誘導で増加傾向にあると言われている在宅看取りであるが、身近な地域資源を利用したものとならざるを得ない。地域包括ケ アシステムの構築に挑むということは、終末期の療養や死の看取りを、地域社会は、地域社会の問題として受け止めることができるのか、という問いの答えを探ることになるが、具体的な地域を限定したその資源の把握や、それがニーズにどう対応できるのかを調査分析した先行研究は まだない。本研究発表は札幌市K区の看取りにおける地域資源を調査し、看取り文化の再生やその継承、死生観の変容についての考察をまとめたものである。

(3) 北原次郎太 (北海道大学アイヌ・先住民研究センター)
「石川県輪島市に残された奉納イナウ」
 本州では2015年に石川県輪島市で、神社に奉納されたアイヌ民族のイナウが再発見されたことをかわきりに、東日本 で、次々とイナウの奉納が確認された。これらは、北前船の船頭が北海道・樺太各地から持ち帰ったものと見られ、奉納者と年月日が記されて いることから、年代が判明しているものとしては国内最古の資料に属する。本発表では、当該資料の形態的特徴を改めて整理するとともに、追跡調査によって得られた情報を報告した。

(4) 中田 篤 (北海道立北方民族博物館)
「サハ共和国におけるエベンキのトナカイ牧畜について」
 トナカイ牧畜は、ユーラシア大陸北部の広範な地域で多様な民族によって営まれてきた。その放牧管理は容易におこなわれ ているように見えるが、家畜の行動を効率的に操作するためには相応の技術が必要である。また、これらの家畜トナカイは、肉や毛皮といった畜産物以外にも様々な形で利用されている。本発表では、ロシア連邦サハ共和国におけるエベンキの事例から、家畜トナカイの放牧技術、そし て利用方法について検討した。

【1日目 2017年10月15日(日)(9:00~11:00)】
■エクスカーション
    集 合: 釧路市立博物館
     <晴天時> チャラケンケチャシ跡、モシリヤチャシ跡巡検
     <雨天時> 釧路市立博物館・釧路市埋蔵文化財調査センター見学