日頃より、北海道民族学会の活動にご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。
2024年度第1回研究会・総会を下記の日時・会場で行うこととなりました。
多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。←終了しました。
 
■開催日時:2024年6月22日(土)13:00~16:30(予定)
 
■主催:北海道民族学会・北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター
 
■会場:北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 4階403大会議室
   〒060-0809 札幌市北区北9条西7丁目
会場地図:https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/center/srcmap-j3.html
※本会についてはオンライン方式も併用して実施します。
オンラインでの参加を希望される方は、お名前、電話番号、メールアドレスを記入の上、6/15までに電子メールで学会事務局(E-mail: このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。)にお申し込みください。
 
【プログラム】
■研究会(13:00-)
開会あいさつ   北海道民族学会 平田昌弘会長
 
研究発表
(1)野口泰弥さん(国立民族学博物館/助教)(13:05-13:35)
「アラスカ先住民ヒップホップにみる「抵抗」と「ケア」:先住民ラッパーAK Rebel の活動を事例に」
 本発表ではアラスカ州固有の歴史的文脈と社会状況を踏まえた上で、アラスカ先住民ラップの特徴を考察する。1971年のアラスカ先住民権益処理法の制定は先住民社会の抱える諸問題の改善に寄与したものの、アラスカ先住民社会は現在も高い自殺率やアルコール依存率という問題を抱えており、その背後には植民地主義に起因する歴史的トラウマがあるとされている。本発表では発表者がインタビューを行ったAK Rebelの音楽を分析することで、ラップが植民地主義的言説への抵抗と、トラウマのケアという二つの機能を持っていることを指摘する。
 
(2)グルコフスキー・アレクサンダーさん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(13:35-14:05)
「古代「エミシ」の社会構造」
 「エミシ」とは、7~11世紀に日本国家で形成され、正史に記録されている北東北の集団の呼称である。40年間以上、「エミシ」の起源やアイヌ・和人との関連に関する議論が続けられている。歴史・考古学的な研究には、実際の集団を軽視し、「エミシ」が政治的な現象として扱われているという問題がある。本発表では、社会学や文化人類学の理論により、「エミシ」と関連する7~8世紀における北東北の社会構造の形成について検討したい。 
〈休憩〉(14:05-14:20)
 
(3)梅木 佳代さん(北海道大学大学院文学研究院 博物館学研究室/専門研究員)(14:20-14:50)
「キツネか?イヌか?オオカミか?:アイヌ絵に描かれたイヌ科動物の検討」
 かつて北海道に生息したエゾオオカミは明治期に絶滅したとされる。絶滅以前のエゾオオカミと人々の関わり、また野生動物としてのエゾオオカミの外見的な特徴についてはわかっていないことが多く、現存する資料を用いた実態解明を目指す必要がある。本発表では、西川北洋による「明治初期アイヌ風俗図巻」(函館市中央図書館蔵)の「アツシ織り」図中に描かれた動物を議論の中心としながら、(1)アイヌ絵に描かれたイヌ科動物の同定方法の検討、および(2)描写された場面から読み取れる人との関係性の考察に取り組む。
 
(4)野口明広さん(14:50-15:20)
「文化とヒューマニズム:構造とエージェンシーの統合を視野に入れた研究に向けて」
 本発表では、90年代にパラグアイで実施した日本人移住者の事例研究に対して、E.P. ThompsonやAlthusserの理論を参照して再検討し、人間の生存を支え拘束する諸条件(構造)とそれを改変しようとするエージェンシーのあり方について考察する。
 
※上記の時刻は目安です。
・発表時間は30分(発表20分、質疑10分)とし、進行状況に応じて適宜休憩を入れることとします。
・研究発表で画像・動画・音声等を使用する際、著作権、肖像権等については発表者の責任で対処してください。(著作権、肖像権等について問題が生じる可能性があると判断した場合は、事前に事務局にご相談ください。)
 
〈休憩〉(15:20-15:30)
 
■総会・学会賞表彰式(15:30~16:30)
・総会:2023年度決算報告、2024年度予算案 ほか
・学会賞受賞者発表・表彰式
 
以上
 
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北海道民族学会事務局(中田)
〒093-0042 網走市字潮見309-1
北海道立北方民族博物館 気付
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