日頃より、北海道民族学会の活動にご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。

 さて、2023年度第1回研究会・総会を下記の日時で行うこととなりました。つきましては、当日の研究発表を募集いたします。会員の皆様方の積極的なご参加・ご発表をお待ちしております。

■開催日時: 2023年6月11日(日) 13:00~17:00(予定)

■会場:北海道科学大学   〒006-8585 札幌市手稲区前田7条15丁目4番1号

Tel. 011-681-2161(代表)

■研究発表の募集

 研究発表ご希望の方は、発表題目と要旨(200字程度)を添えて、学会事務局(下記)までE-mail(このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。)、郵便のいずれかでご連絡願います。

 郵便の場合は必ず表面に「北海道民族学会事務局」(中田篤宛)を明記してください。

  〈締切:2023年4月11日(火)17:00

・発表時間は質疑応答を含め、一人30分程度が目安です(発表者数により増減することがあります)。

・発表希望者が多数の場合は事務局で検討し、人数を調整することがあります。その際、初めて発表される方、前回・前々回発表されていない方を優先することがありますので、ご了承願います。

*発表を希望する方は、2023年度の学会費(3000円)を納入していることが条件となります。

 会費の納入につきまして、詳細は学会ホームページ(http://hes.official.jp/index.php)より「会費」にお進みください。

 発表者決定後、研究発表の順番・時間を正式に決定し、後日改めてお知らせいたします。

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北海道民族学会事務局(中田)

〒093-0042 網走市字潮見309-1

北海道立北方民族博物館 気付

E-mail: このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

学会HP http://hes.official.jp/index.php

 2022年度 第2回研究会を下記の日時・会場・プログラムで行います。皆様のご参加をお待ちしております。←終了しました。

 今回は、新型コロナ対策のため、参加者数の定員を30名としております。参加希望の方は、10月14日(金)までに事務局にお申し込みください(定員になり次第、受付を終了します)。

■日時:2022年10月22日(土)13:15~17:10

■主催:北海道民族学会

■会場:北海学園大学 豊平キャンパス 7号館D40番教室(札幌市豊平区旭町4丁目1-40)

       https://www.hgu.jp/about/toyohira-campus.html

       ※アクセス:地下鉄東豊線「学園前」駅、3番出入口直結

【プログラム】

■開会あいさつ   北海道民族学会 平田昌弘 会長

■特別講演(13:20~14:20)

 講師:武田忠義さん(日本野鳥の会会員)

 演題:「アイヌの芸能に登場する鳥について」

■研究報告(14:30~17:10)

(1)元広修爾さん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(14:30~15:00)

「社会人にとってのフィールドワーク経験の意味〜仕事と週末環境ボランティアの往還から〜」

 仕事で課題解決を試みながら困難に直面している社会人は多いと思われる。今回は、発表者が仕事(行政実務)と週末環境ボランティアを人類学的フィールドワークにより往還した経験を事例発表する。それは、問うことによって仕事の前提が相対化され、モノ・人の見方や自己と他者のかかわりに変化が生まれ、課題がほぐれていく過程であった。この経験から、課題解決を補う方法としての人類学的フィールドワークの可能性を論じる。

(2)馬長城さん(北海道大学大学院文学研究院/専門研究員)(15:00~15:30)

「類型論から見たアイヌ語の継続と完了形式の意味と共起問題」

 本研究は類型論の視点からアイヌ語の「継続+完了」という形式の意味機能を記述した。「kor an」と「a」が共起した場合は、できごとが発話時現在まで続き、そのあとも続く可能性がある。また、その意味が背景化し、単なる最近の活動を表わすことがある。そして「変化動詞+wa an a」は状態が発話時現在でも鮮明に存続していることを含意している。なお、中国語と日本語の「継続」と「完了」が動作の限界性で統語(形態)的な意味削除によって対立関係になり、英語とアイヌ語の「継続」と「完了」は動作限界性ではなく、結果の限界性による意味付加になっている。

(3)シン ウォンジさん(国立アイヌ民族博物館/エデュケーター)(15:30~16:00)

「17世紀蝦夷地に漂着した朝鮮人関連記録『漂舟録』と『李志恒漂海録』にみえる地名「石将浦」について」

 1696年蝦夷地に8人の朝鮮人が漂着した。そのうち李志恒が述べた漂流の事情や帰国までの経験は、『漂流録』と『李志恒漂海録』として残されている。両記録は、礼文島に漂着して松前に至るまでの地名を漢字やハングルで記録している等、17世紀の北海道に関する貴重な史料である。本発表では、両記録にみえる「石将浦」という地名について、当時の地理認識及び発音の類似性に基づいて、熊石である可能性について考察する。

(休憩)

(4)池原優斗さん(北海道大学大学院文学院/修士課程)(16:10~16:40)

「学際的研究活動における知識の創造過程:

北海道大学人間知×脳×AI研究教育センターにおけるフィールドワークから」

 学際的な研究の場からはどのようにして新しいアイデアが生まれてくるのだろうか。本発表は、北海道大学人間知×脳×AI研究教育センターにおけるフィールドワークを基に、他分野の知見に触れたときに自らが研究している問題について「ぴったり」と当てはまるかのように思える経験に焦点当てて学際的な知識の創造過程を考察する。さらに、本考察の文化人類学における理論的位置づけについて検討する。

(5)蟬塚咲衣さん(小樽市総合博物館/学芸員)(16:40~17:10)

「北海道の風流系民俗芸能―四箇散米行列の伝承を事例に―」

 「四箇散米行列」は、松前神楽の舞の1つである「四箇散米舞」が風流化した民俗芸能である。コロナ禍直前の2019年時点で、北海道内の日本海側8地域で行われていた。本発表では、8地域における伝承過程を明らかにし、各地の採物の比較から現在の実施状況について考察する。また、地域間での交流や約20年ぶりに実施された事例を紹介し、今後の「四箇散米行列」の伝承についての先行きも見据えたい。

※上記の時刻は目安です。

※発表時間は30分(発表20分、質疑10分)とし、進行状況に応じて適宜休憩を入れることとします。

以上

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〒093-0042 網走市字潮見309-1

北海道立北方民族博物館 気付

北海道民族学会事務局

中田 篤

E-mail: このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

学会HP: http://hes.official.jp/index.php

***************************************

 日頃より、北海道民族学会の活動にご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。2022年度第2回研究会を下記の日時・会場で行うこととなりました。

 つきましては、当日の研究発表を募集いたします。なお、北海道民族学会・研究会での発表に際して、往復の交通費が5,000円を超過し、他からの旅費支給がない場合、1人につき5,000円を補助することになりました。会員の皆様方の積極的なご参加・ご発表をお待ちしております。

※新型コロナウイルスの感染状況によって中止や開催方法を変更する場合があります。ご了承ください。

■日時:2022年10月22日(土)13:30~17:00

■会場:北海学園大学   〒062-8605 札幌市豊平区旭町4丁目1−40 Tel. 011-841-1161

【研究発表の募集】

・研究発表ご希望の方は、発表題目と要旨(200字程度)を添えて、学会事務局(下記)までE-mail(このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。)、郵便のいずれかでご連絡願います。郵便の場合は必ず表面に「北海道民族学会事務局」(中田篤宛)を明記してください。

・締切:2022年9月9日(金)17:00

*発表時間は質疑応答を含め、一人30分が目安です(発表者数により増減することがあります)。

*発表は、2022年度の学会費(3000円)を納入していることが条件となります(特別措置によって会費納入が免除されている場合は、納入済みの扱いとなります)。会費の納入につきまして、詳細は次のURLをご参照ください。http://hes.official.jp/index.php/info000/info08

*発表希望者が多数の場合は事務局で検討し、人数を調整することがあります。その際、初めて発表される方、前回・前々回発表されていない方を優先することがあります。

*発表者決定後、研究発表の順番・時間を正式に決定し、後日改めてお知らせいたします。

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北海道民族学会事務局(中田)

■開催日時:2022年6月12日(日)16:00~17:00

■会 場:酪農学園大学C5 棟203講義室

■総会内容:2021年度決算報告、2022年度予算案、学会賞、その他


 

議事録


1.2021年度決算および事業報告、ならびに2021年度予算案

 監査を受けた2021年度決算および事業報告が事務局より報告された。また、2022年度予算案について事務局から報告があり、原案通りに了承された。

 

2.2021年度学会賞について

 2021年度の学会賞は、特別賞・奨励賞ともに該当者がなかった。

 候補者選定手続きにおいて、他薦・自薦両方が受け付けられていることが紹介され、今後、特に若手研究者からの応募を求める提案があった。

 

学会誌編集体制の変更と報告

 2021年度の途中から、学会誌の編集体制を変更した旨の報告があった。2022 年度も同様の体制で実施する旨の提案あり、可決された。

 

4.第2回研究会について

  本年度第2回研究会を、10月22日に開催することが提案された。

【2022年度 北海道民族学会第1回研究会・総会のご案内】→ 終了しました

 日頃より、北海道民族学会の活動にご支援、ご協力をいただき誠にありがとうございます。2022年度 第1回研究会・総会を下記の日時・会場・プログラムで行います。

 多くの会員の皆様のご参加をお待ちしております。

■開催日時   2022年6月12日(日) 13:30~17:30(予定)

■会場   酪農学園大学  C5号棟 203号(2階)

   〒069-8501 江別市文京台緑町582番地   TEL 011-386-1111(代表)   FAX 011-386-1214

キャンパスマップ https://www.rakuno.ac.jp/outline/facility.html

アクセスマップ   https://www.rakuno.ac.jp/access.html

※自家用車での来場可。JR大麻駅南口から203号教室まで徒歩15分。

■研究会(13:30-16:20)

開会あいさつ   北海道民族学会 平田昌弘会長

研究発表

(1)落合いずみさん(帯広畜産大学/准教授)(13:40-14:10)

「アイヌ語における上位起算法の再考―17世紀の記録「蝦夷国報告書」に照らして―」

 アイヌ語は20進法であり基底数は20の倍数であるが、基底数の間の数において前半は下位起算法、後半は上位起算法を用いると、落合(2021)は20世紀の資料に基づいて主張した。ところがアンジェリスにより松前において17世紀に記録されたアイヌ語数詞では上位起算法への切替えが見られず、専ら下位起算法である。元々下位起算法のみであったが、後に上位起算法も用いるようになったとも考えられそうだが、この変化の方向は通言語的にみても例がない。通常は上位起算法を失い下位起算法に変化する。そのためアンジェリスの記録した数詞は早々に上位起算法を失ったと考えられるが、その理由を和人との接触が濃密であった松前という土地の特殊性に求めることができるのではないか。日本語には上位起算法が無い。和人との交渉を円滑にするために、上位起算法を失った一種のリンガフランカ的なアイヌ語の数詞が松前で用いられていたのだろう。

(2)加賀田直子さん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(14:10-14:40)

「移動する狩猟者と動物の身体 ー北海道斜里町の狩猟実践を事例に」

 狩猟において動物を探すことは目的地のない移動である。北海道斜里町に在住の狩猟者たちは徒歩、スキー、自動車など様々な形式で移動し、時に待つ。本発表では、狩猟における移動の身体経験としての側面に着目し、狩猟者の身体と動物の身体がどのような関係を持ちうるのか、アフェクト/情動論や人類学者ティム・インゴルドのアイデアから考察する。

(3)スクーチナ イリーナさん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(14:40-15:10)

「翻訳者の(不)可視性―デジタル環境におけるライトノベルのアマチュア翻訳を事例として―」

 近年では、注文を頼りにするプロフェショナルな翻訳者と自発的に翻訳を行うアマチュアな翻訳者の間の差異が曖昧になりつつあるが、後者は主にオンライン・コミュニティーと交流しながら翻訳を作成するので、プロフェショナルな者より可視的であると考えられる。本研究は特にロシアにおける、オンラインで行われるライトノベルという日本の文芸ジャンルのアマチュアな翻訳を事例にするので、発表では翻訳者の(不)可視性とライトノベルの概念を通してロシアでの翻訳の現状を見ていく。

〈休憩〉(15:10~15:20)

(4)呉 納馨(ゴ ノウケイ)さん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(15:20-15:50)

「日本のドラァグ・クイーンにおける身体とパフォーマンス ─札幌市の事例を中心に─」

 ドラァグ・クイーン文化は日本に流入してから、日本社会の文脈と結びついて変容が生まれたように見える。そこで、日本のドラァグ・クイーンの現状と関連する論考を軽く触れた上で、身体論、環世界、憑依観、アフェクト論の視座でドラァグ・クイーンたちの身体とその周囲の世界との関係、パフォーマンス現場でのあらゆる関係性及びかれらの身体における「憑依」という「生成変化」の実態についての空白を埋める可能性を検討する。

(5)冼 麗珊(セン レイサン)さん(北海道大学大学院文学院/博士後期課程)(15:50-16:20)

「エスニックツーリズムにおける地元民と外来者との付き合い」

 エスニックツーリズムによる伝統文化の破壊がよく議論されること対して、「伝統文化」の存在に疑問を抱いて、文化の動態的性質を強調する研究が増えている。ところで、観光活動の展開や地元民と外来者との付き合いの深化に伴い、文化の維持は研究者のスローガンに留まっておらず、実質の利益につながり、地元民の自文化を見直すきっかけとなる。一方、外来者に短期滞在の観光客以外に、商売などの理由で長期間の滞在をする長期滞在余所者たちもますます見逃していけない存在となっている。その長期滞在余所者は地元民と雇用関係、仲間関係、競争関係など複雑な関係にありながら、観光客から見て、長期滞在余所者は地域に詳しい「半地元者」であり、どちらにも「他者」とされる。

※上記の時刻は目安です。

※発表時間は30分(発表20分、質疑10分)とし、進行状況に応じて適宜休憩を入れることとします。

〈休憩〉(16:20~16:30)

■総会・学会賞表彰式(16:30~17:30)

・総会:2021年度決算報告、2022年度予算案 ほか

・学会賞受賞者発表・表彰式

以上