【2021年度 北海道民族学会第1回研究会・総会プログラム】→終了しました
■開催日時:2021年6月27日(日) 13:30~16:30(予定)
■実施方法:オンライン(ZOOMミーティング)
※学会員以外で参加を希望される方は、6月25日(金)正午までに事前申し込みが必要です(参加無料)。
下記学会事務局まで、氏名・連絡先を添えて電子メールでお申し込みください。
折り返し、ミーティングIDなどをお知らせします。
申込先:北海道民族学会事務局(中田) E-mail: このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
■研究会(13:30-15:10)
開会あいさつ 北海道民族学会 平田昌弘会長
研究発表
(1)落合いずみさん(室蘭工業大学/講師)
(13:40-14:10)
「日本語北奧方言からアイヌ語への「猫」の借用について」
「猫」は日本語北奧方言でチャペといい、アイヌ語北海道方言でもチャペという。アイヌ語から北奧方言入った説や、その逆の説が唱えられてきたが、本稿は以下の二点から、北奧方言からアイヌ語に借用されたと主張する。まず、アイヌ語のcapeはアクセントが、アイヌ語の本来的な語に期待される位置(ここでは第二音節)に現れず、第一音節に現れる。次に、アイヌ語樺太方言では、「猫」はロシア語の形式を借用する。これら二点が猫を指す語の外来的由来を示唆するためアイヌ語におけるチャペは北奧方言からの借用語である。
(2)梅木佳代さん(北海道大学大学院文学研究院 博物館学研究室/専門研究員)
(14:10-14:40)
「近代北海道においてオオカミに向けられた態度と認識」
かつて北海道に生息したエゾオオカミは害獣として駆除の対象とされ、明治時代に絶滅した。本発表では、オオカミと実際に遭遇した人々の反応や対応を事例として集約し、当時の基本的なオオカミ観について分析を行う。とくにオオカミとの遭遇時に人身・家畜被害を想定して防衛や被害防除のための行動をとっていたのか、益獣あるいは無害な存在とみなして特別な対応を必要としなかったのかという2つの軸を設けて全体の傾向を整理した。さらに本州以南の事例との比較を通して、近代北海道における人とオオカミの関係性の特質について考察する。
(3)蟬塚咲衣さん(北海学園大学大学院文学研究科日本文化専攻/修士課程2年)
(14:40-15:10)
「地域間交流による民俗文化の存続とその効果」
少子高齢化や人口減少による担い手不足の問題を抱える地域や、被災地において、文化や芸能の存続の鍵を握るのは、地域外の団体の存在や技術協力といった支援であった。本研究では、「寿都松前神楽保存会」と奥尻島との文化交流と、「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」による福島県への被災地支援活動という2つの事例を紹介し、これらの交流が支援側と被支援側の双方にもたらす効果について検討する。
※上記の時刻は目安です。
※発表時間は30分(発表20分、質疑10分)とし、進行状況に応じて適宜休憩を入れることとします。
〈休憩〉(15:10~15:30)
■総会・学会賞表彰式(15:30~16:30)
・総会:2020年度決算報告、2021年度予算案 ほか
・学会賞受賞者発表・表彰式
※今回の研究会・総会はZOOMを利用したオンライン形式で開催します。参加の際には、次の点にご留意ください。
・マイクおよびビデオは「OFF」のままにして参加する。
・研究・総会ともに質疑の際には、「チャット」による文字質問もしくは「マイク」による口頭質問でおこなう(マイクを使用する際には、マイクおよびビデオを「ON」にする)。
・総会の際、議案に対する賛否を表明する際には「反応」を使用する(賛成の場合にのみ「反応」ボタンを押すこととする)。
・発表の録画・録音、発表画面のキャプチャ(スクリーンショット)などをおこなわない。
以上