北大文学研究科公開シンポジウム
「北方的―北方研究の構築と展開」
2006年9月30日(土) 9:30~17:40
会場:人文社会科学総合教育研究棟(W103教室)
*第2部「北方のフロンティア」はW105教室
主催:北海道大学大学院文学研究科
参加無料(事前申し込み不要、ただし懇親会は申し込み必要)

【開催趣旨】
 北海道大学は日本の北方研究の中心としての役割を担ってきました。文学部・文学
研究科においても古くから、北方地域の文化・言語・考古・歴史など、特色ある研究
が行われてきました。今回のシンポジウムは、文学・芸術・環境なども含めた、より
広範な視点から「北方」を捉え、新たな北方研究の構築と展開をはかるものです。

プログラム
■挨拶と趣旨説明 9:30~9:40 文学研究科長 栗生澤猛夫
■第1部「北方的なるもの」 9:40~12:40(司会:北村清彦)
問題提起:
9:40~11:00
①加藤博文 熱帯に生まれた人類、北へむかう―人類史における北方
②川口暁弘 日本史研究と「北方」
③吉開将人 北方と南方―鳥居龍蔵・北海道帝国大学と「南支那」
④佐々木亨 博物館展示にみる北方と南方
11:00~11:20 休憩
11:20~12:40
⑤佐藤知己 アイヌ語の「北方度」
⑥谷古宇尚 「北方」の風景画―ロシアの旅する画家たち
⑦大西郁夫 ロシア文学と北方イメージ
⑧池田 透 北方地域における環境研究の課題
■第2部「北方のフロンティア」 10:50~16:20
ポスターセッション(会場:W105教室)
(1) 片桐保昭(歴史文化論講座)「地域アイデンティティとランドスケープデザインの構築」
(2) 広田理紗(芸術学講座)「北海道大学所蔵の写真資料について―特に水産関係を中心に―」
(3) 永山ゆかり(スラブ研究センター)「カムチャツカ少数民族の言語と文化」
(4) 布施和洋(北方文化論講座)「北方境界領域における陶磁器の流通と消費―北海道島を中心に」
■第3部「北方研究の回顧と展望」 14:00~16:00(司会:宮武公夫)
・ 菊池俊彦氏(北海道大学名誉教授)
「北大北方文化研究室・北方文化研究施設の北方研究」
・ 谷本一之氏(北海道立北方民族博物館長・アイヌ文化振興・研究推進機構理事長)
「環極北 音の文化圏を設定する」
■第4部「北方研究の課題」 16:20~17:40(司会:津曲敏郎)
総括と全体討論
コメント  16:20~16:40 池谷和信氏(国立民族学博物館助教授)
総   括 16:40~17:10 小杉康・北村清彦・宮武公夫 
質問と討論 17:10~17:40
■懇親会 18:00~20:00
会場:エンレイソウ内レストラン「エルム」
会費:一般5千円、学生3千円

■シンポジウム協賛行事 (一般来聴歓迎)

○北方文化講演会(日本文化人類学会北海道地区懇談会・北海道民族学会と共催)
2006年10月1日(日) 10:00~12:00
会場:人文社会科学総合教育研究棟(W309教室)
講演者:池谷和信氏(国立民族学博物館助教授)「狩猟採集民の人類学―人類にとって狩猟とは何か?」

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○北方言語研究会
2006年10月1日(日) 13:30~17:00
会場:人文社会科学総合教育研究棟(W309教室)
発表者:山田  祥子(北海道大学大学院生) 「ウイルタ語後置文の機能論的分析」
    風間伸次郎(東京外国語大学助教授)「ツングース諸語の複数接辞について」
    切替  英雄(北海学園大学助教授)「アイヌ語の上(かみ)と下(しも)」

テッサ・モーリス・スズキ講演会
「憲法・領土・アイヌモシリ」

日 時:2006年6月24日(土)18:30~21:30
場 所:札幌市男女共同参画センター3階ホール
         札幌市北区北8条西3丁目札幌エルプラザ内

プログラム
 アイヌ舞踊/アイヌ・アート・プロジェクト
 テッサさん講演「憲法・領土・アイヌモシリ」
 アイヌからの発言 小川早苗氏、結城幸司氏
 質疑応答 終了後、テッサさんのサイン会

内 容 (主催者による紹介)
テッサ・モーリス・スズキさんは、先住民族アイヌの研究をはじめ繊細な想像力によって、現状を打破するための真摯な提言をしているオーストラリア在住の思想家です(著書に『辺境から眺める』みすず書房、『自由を耐え忍ぶ』岩波書店など)。世界の先住民族や第三世界を踏み台に暴力的な超大国アメリカと同盟し、「単一民族」観を無意識につくりあげている日本を批判し、つねに「共に響きあう場」「超越的な対話の場」をさぐっていこうとするテッサさんの主張は、力や戦争で解決しようとする風潮が高まっている現在、大きな意味をもっているように思います。彼女の思想を多くの人々に知っていただきたいと思います。まわりの方々もお誘いのうえ、どうぞいらしてください。

主催/テッサ・モーリス・スズキ講演実行委員会
後援/札幌市・札幌国際プラザ・北海道新聞社・朝日新聞北海道支社・毎日新聞北海道支社・読売新聞北海道支社

日本文化人類学会 北海道地区 懇談会
あべ弘士講演会 「北方の人と動物」

日 時:2006年3月28日(火) 18:00~19:30
場 所:旭川こども冨貴堂
詳しくはこちら(pdf)をご覧ください。

「フィールド調査資料アーカイブスと個人情報」公開ワークショップ

日 時:2006年3月4日(土) 12:00~17:20
場 所:札幌学院大学G館特別会議室
詳しくはこちら(pdf)をご覧ください。

リプロダクションをめぐる政策-韓国・日本比較シンポジウム
(人文・社会科学振興のためのプロジェクト研究事業プロジェクト研究
「豊かな人間像の獲得―グローバリズムの超克」コア研究「産育の現場から」)

リプロダクションの担い手である女性の身体は、歴史や政治のさまざまな局面で利用され、動員されてきました。また現在でも、産むこと・産まないことは、国家の重要な政策のひとつと位置づけられています。今回、韓国と日本の研究者を招いて、日本の戦時下および戦後の母性政策を、韓国と日本の両方の視点から照らし出します。
また、韓国の出産の医療化は急激で、現在帝王切開率は40%近い高率を示しています。韓日の妊娠・出産の現状と歴史的変遷を比較し、両国の文化の違い、および女性にとっての望ましい出産について考えたいと思います。
参加費は無料ですので、たくさんの方の参加をお待ちしています。

日時:2月12日(日) 午前10時~午後5時半
場所:北海道大学 情報教育館3階

プログラム(予定)
10:00~ Cho Young Mi「韓国の出産の医療化過程(仮題)」(通訳付き)
11:30~ 日隈ふみ子(題名未定)
12:00~12:30 ディスカッション
12:30~14:00 昼食
14:00~15:00 Ahn Taeyoon「戦時体制と母性の植民化(仮題)」 (日本語での発表)
(休憩15分)
15:15~15:45 山村淑子(女性史研究者)「戦時体制下日本における家族と母性」
15:50~16:20 田間泰子(大阪府立大学)「戦後日本の母性再編と解体~敗戦国日本の「家族の戦後体制」とは何だったか~」
(休憩10分)
16:30~17:00 ディスカッション
17:00~17:30 総合討論

問い合わせ:広瀬玲子 松岡悦子