2013年7月

就任にあたって

会長 岩崎まさみ

 北海道民族学会創立から30年が過ぎ、学会として成熟期に入ろうとする重要な時期に7代目の会長を務めさせていただくことを光栄に感じると同時に、その責任の重さを実感しています。私事ですが、アメリカ・カナダで大学・大学院を過ごして1994年に帰国し、「師を持たない孤独」を感じていたときに、仲間として暖かく受け入れてくれたのが北海道民族学会でした。それ以来、この学会をホームグラウンドとして、研究発表や意見交換、その後の懇親会などで、会員の皆さんに指導を受けてきました。
 北海道民族学会は「民族学」という「大きなくくり」である特徴を活かして、言語や人類学、歴史、さらには栄養学などの幅広い分野の研究者の意見交換の場となっています。また北海道という土地柄を反映した研究課題も多く扱われ、他の学会には見られない独自性を誇る学会です。会長就任にあたり、北海道民族学会がますます多くの研究者、とりわけ若い研究者の皆さんの意見交換の場となり、将来にわたって北海道における民族学研究の拠点となるように、会員の皆様と一緒に努力していきたいと考えています。